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Laiškas iš Lithuania #27-02

2016.05.10|

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旅の始まりの朝は快晴。朝の早いうちに、もう眩しいくらいの太陽が高く昇りはじめて、目が覚めてすぐにワクワクするような気持ちで起き上がりました。今日はリトアニアの北東部、アウクシュタイティヤ地方に位置するZarasaiへ。のびやかな線が魅力的なカッティングボードを作っているゲディミナスさんに会いに行ってきました。

Zarasaiは湖と川に囲まれた美しいところで、街とは呼び難い、村と呼びたいようなのんびりとした景色が続くような場所です。バスで向かうとき、窓越しの風景をぼんやりと眺めるのはいつでもいちばんの楽しみですが、丘をいくつも越えていくアウクシュタイティヤの旅はなかでも格別。菜の花畑、麦畑、昔ながらの可愛らしい家々……次から次へと変化する車窓の景色は、どれだけ眺めていても飽きません。

 

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これまで作り続けてきたカッティングボードに加え、いつからか、リトアニアらしい植物や幾何学模様を象った装飾の木製スプーンを作りはじめたゲディミナスさんに、この冬ひとつのオーダーをしていました。それは、毎日の食卓で使えるくらいのサイズのスプーンを作ってもらうこと。今回はそのオーダーを受け取りに行ってきました。
料理上手な奥さんのリタさんが、とっておきのツェペリナイを用意して待っていてくれて、まずは自家製のフルーツジュースで乾杯してお昼ごはん。リタさんのツェペリナイはモッチモチのツェペリナイ。家庭ごとに違う食感は、「茹でたジャガイモ」と「生のジャガイモ」、それぞれの分量の配分によって変わります。これまででいちばんのもちもち具合に驚いた顔をしたら、「うちのツェペリナイは生のジャガイモのすりおろしだけで作るのよ」と笑って教えてくれました。すごい!もちもち具合!たまらない食感でした。
食後に待ちかねていたオーダーのスプーンを見せてもらって、全部で80本。チューリップやクロッカスの花々や、葉っぱや、時々かわいい顔をした蛇なんかもいる、楽しいスプーンをたくさん作ってくれていました。シンプルな幾何学模様を彫ったスプーンも素敵で、それぞれ選び難い魅力があって、すごく良い出来具合。こんなにたくさん作るの、きっと大変だったと思います(聞いてみたら大変だったって笑っていました)。削ることもそうですが、たくさんのデザインを考えて形にしていくことも。思わず握りしめたくなるような愛らしいスプーン、ご紹介する日が今から楽しみです!

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帰る前、湖や川を眺めながら隣の地区の古い教会に連れて行ってもらいました。小高い丘の上にある教会の庭から、リトアニアの国鳥・シュバシコウ(コウノトリ)が電柱に巣を作っているのを見つけました。いつ見ても、おーおきな巣。おおらかな感じがして、見つけると幸せな気持ちになる巣です。少し離れて隣り合った電柱のそれぞれにありました。リトアニアのコウノトリの巣作り事情、テリトリー問題はないのかな? そんな話をしているうちにヴィリニュス行きのバスがやってきて、また秋に!と見送ってもらって帰りました。知っている限り全てのリトアニア語を使った今日は、頭がぱんぱん!で、Zarasaiからの帰り道はいつもストンと寝てしまって、帰りの記憶は微か。いつまでも暮れない空を眺めたかどうかすら、覚えていません。また、あした。

 

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